セカンドライフは体が資本!アクティブシニアを目指して筋トレを始めよう
シニアこそ体づくりがおすすめ!
生涯現役の「アクティブシニア」って?
積極的な生活、送っていますか?
最近、「アクティブシニア」という語をよく耳にするようになりました。仕事や趣味に意欲的で、旅行など外でのアクティビティも積極的に楽しむといった特徴があり、またそのような自分の価値観を大事にしつつもITなどの新しい技術も取り入れるという芯のある柔軟さを備えたシニア層のことを指します。
そんなアクティブシニアにとって最も大切なのが「自立していること」です。豊かな知識や経験を活かして自分で自分の生活を楽しむことは、誰もがうらやむ理想のシニア像とも言えるでしょう。
健康が第一、筋トレで衰えない体を作りませんか
しかし何もせず自立を保つことはシニアにとって簡単なことではありません。加齢による身体能力の低下は、差こそあれども誰にでも起こることです。
では自立に必要なものとは何でしょうか。それは健康な体づくりです。仕事に生活と何事も精力的に取り組むには健康な体があってこそ。身体の衰えは避けられませんが、コツコツとトレーニングを続ければ、衰えにも負けない成長を得られるでしょう。筋肉は何歳になっても鍛えられます。
豊かで自立したセカンドライフを送るために、生涯現役のアクティブシニアでいるために、健康な体を作る筋トレを初めてみませんか。
【入門編】シニアにおすすめの筋トレメニュー
まずは足から鍛えよう
シニアにとって特に大切なのが下半身の筋肉を鍛えることです。下半身を鍛えるとよく体が軽くなると言われるように、下半身の筋肉がアクティブな生活の要です。特に足の筋肉を鍛えるべき理由を簡単に見ていきましょう。
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全身に血液をめぐらせるため
下半身には全身の血液のうち約7割が集まっていると言われており、この血液を重力に逆らって循環させるためには、血液を送り出すポンプの役割を担うものが必要です。これを担うのが足の筋肉で、ふくらはぎが「第二の心臓」と呼ばれているのもこのためです。
こうやって送り出される血液は全身に栄養を行き渡らせるはたらきをするため、血の巡りが良くなると、体が軽くなったように感じられるはずです。
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外に出る楽しさを守るため
アクティビティを楽しんだり、旅行に出かけたりと、外で活動する際には必ず足を使うことになりますね。例えばハイキングに出かけたりテニスをしたりと「運動」をすれば疲れますが、それだけでなくただ歩き回るだけでも、体には思っている以上に負担がかかるっているものです。そのため、足腰が衰えるとただ外に出ることすらも億劫になりがちです。
今は支障がなくても筋肉は次第に失われていくものなので、取り組めるうちからトレーニングを始めましょう。
足の筋肉は日常的な活動に使う筋肉だからこそ、衰えは顕著に現れるし、鍛えると効果を早く実感できるはずです。
ここからは部位ごとの鍛えて得られる効果と簡単なトレーニングの方法を紹介していきます。ジムに通ったり特別な道具を用意したりする必要はないので、気軽に試してみてくださいね。
「かかと上げ」でふくらはぎを鍛える
「かかと上げ」はその名の通りつま先に重心を置いてかかとを上げ下げする運動で、「カーフレイズ」とも呼ばれます。第二の心臓と呼ばれるふくらはぎを鍛えることで、下半身の血液を押し出すポンプの力が強くなり、心臓の負担が減って血圧の安定が期待できます。また疲れにくい体を作るためにも効果的でしょう。
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やり方
- 足を肩幅にひらき、つま先を平行にする。
- かかとをゆっくり上げる。
*バランスを取るために軽く壁や机に指先で触れていても良い。
- かかとをゆっくり下げて、これを繰り返す。
「スクワット」で太ももを鍛える
「スクワット」は立ったり座ったりを繰り返す運動で、太ももやお尻の筋肉に効きます。太ももの筋肉は人体の中で最も体積が大きく、筋肉量を増やすには最適のトレーニングです。歩く際に体を支えてくれる大切な部位で、転倒の予防策としてもおすすめです。
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やり方
- 足を肩幅にひらき、つま先をやや外側に向ける。
- 背筋を伸ばした状態で、ひざがつま先より前に出ないように気をつけながら、お尻の斜め下にある椅子に座るようなイメージで、ゆっくりと腰を落とす。
*バランスが取れなければ壁や机に指先で触れていても良い。また実際に椅子を用意して腰掛けても良い。
- きつくなったらゆっくりと腰を上げ、これを繰り返す。
「足指グーパー」で足の裏を鍛える
「足指グーパー」とは、座った状態で足の裏にタオルを敷いて、これを手繰り寄せる運動です。その動作から「タオルギャザー」とも呼ばれます。簡単ですが、扁平足や外反母趾などの改善にも効果があり、歩くこと全般の負荷を軽減する優秀なトレーニング方法です。
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やり方
- 足元に手前の端が来るように、長めのタオルを縦に敷き、椅子に座る。
- 足を肩幅にひらき、かかとはタオルの上に乗せたまま、つま先でタオルをたぐり寄せる。
*負荷を上げるため、2Lのペットボトルなどの重りをタオルに乗せても良い。
- 足元にたぐり寄せきったら、もう一度タオルを伸ばし、これを繰り返す。
シニアが筋トレする際の注意点
ここまで「ふくらはぎ」「太もも」「足の裏」と、アクティブシニアの生活を支える足の筋肉のトレーニング方法についてお伝えしました。どれも簡単で、特別な道具を必要とせず、何か作業をしながらでも実践できる、日常に取り入れやすいトレーニングばかりです。
しかしシニア世代は体がダメージを受けやすく、気をつけなければ体調を崩すことにも繋がりかねません。安全な筋トレで体をしっかり作るために、いくつか気をつけてほしい点をご紹介します。
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血圧は高くないか?
血圧が高い状態で運動を行なってしまうと、鍛えている筋肉には疲労が溜まっていなくても、心臓に過度な負担がかかってしまうことがあります。高血圧時の負荷が高い運動はクモ膜下出血や急性心筋梗塞などを引き起こす可能性もあるため、日頃の血圧の高さが心配な方は担当医に相談してください。
上でもお伝えした通りふくらはぎなどの足の筋肉を鍛えると心臓の負荷を軽減することにも繋がり、また運動全般が高血圧の治療となる場合も多いため、医師に相談の上、少しずつトレーニングを始めてみるとよいでしょう。
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負荷はかかりすぎてないか?
若い頃と違い、シニア世代の筋繊維はとても傷つきやすくなっています。また筋肉だけでなく骨や関節なども同様で、負荷をかけすぎると修復に時間がかかるようなダメージを負いかねません。特にスクワットについて、体重によっては大きな負担がかかったり、やり方を間違えるとひざや腰に負担がかかったりすることもあるので、無理をせずゆっくりと、正しいやり方でトレーニングするようにしてください。
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水分は十分に摂れているか?
世代を問わず水分補給は欠かせません。腎機能の低下により、シニア層の水分は排出量>摂取量となりがちです。排泄等で1,500ml程度、汗や呼気で800ml程度と、特別な運動をしなくても水分は失われてゆくので、運動をする際は意識的に水分を摂るように心がけましょう。一度にたくさん飲むのではなく、コップ1杯程度の水を複数回に分けて飲むとより効果的です。
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タンパク質は十分に摂れているか?
高齢者になると水分と同様に接種量が落ちるのがタンパク質です。若年層と比べ食事の量も減り、重くないものばかりを摂ろうとすると、肉や魚といった動物性タンパク質を豊富に含む食材が避けられる傾向にあります。
そうなってしまうと、いくら筋トレをしても破壊した筋組織を修復する材料が体に不足しているため、体は強くなりません。
大豆製品などの植物性のタンパク質でも必要な栄養素は摂取できますが、意識的に肉や魚、そして卵などを献立に取り入れるようにしましょう。
まとめ
生涯現役で人生を活発に楽しむ姿には多くの人が憧れを抱きます。しかしそのアクティブな生活を支えるためには、強くて健康な体が必要となります。
「ふくらはぎ」「太もも」「足の裏」と、アクティブシニアの生活を支える足の筋肉のトレーニングは、どれも簡単で、特別な道具を必要とせず、日常に取り入れやすいトレーニングばかりです。また筋トレが習慣付いたら、上半身などの他の部位のトレーニングにチャレンジしようと思うようになるかもしれません。
まずは簡単なことからコツコツと、十分な注意をしながら筋トレを続ければ、きっとより元気にシニア・ライフを送れるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。